アメリカのUSDAオーガニック認証は、天然由来の農薬の使用を認めており、無農薬を保証するものではありません。加工食品の場合、原料の95%がオーガニックであれば残り5%に食品添加物を使っても「オーガニック」と表示できます。
アメリカのスーパーには、オーガニックやナチュラル、ゼロシュガーといった健康を連想させる表示があふれています。けれど成分表示をよく見ると、USDAオーガニックの表示がある野菜にも農薬が使われているなど、体に良いとは言い切れない商品が数多くあります。今回は、実際にスーパーで売られている商品を例に、表示の裏側を見ていきます。
100%オレンジジュースは「オレンジ味の砂糖水」だった
100%オレンジジュースは、オレンジを搾ったあと水分を飛ばして濃縮させ、長期保存できるフレーバーパックの状態で保管されています。出荷前に水を加えて濃度をもとに戻し、最後にオレンジの皮から抽出した香料で風味を作り直すそうです。つまり「100%」と表示されていても、搾ったままの果汁ではなく、香料で味を再構成した飲み物だと動画では説明されています。

ゼロシュガー飲料が体に起こす仕組み
動画では、ドクターペッパーのゼロシュガー商品やレッドブルのゼロを例に、甘味料だけで糖分を含まない飲料の仕組みが紹介されています。甘さを感じると脳は糖分が来ると判断してインスリンの分泌を準備しますが、実際には糖分が入ってこないため、脳が混乱してさらに甘いものを欲しくなるそうです。この状態が続くと食欲が止まらなくなったり、太りやすくなったり、インスリンの働きが乱れて糖尿病のリスクが上がる可能性があると話しています。

「ナチュラル」表示に科学的な定義はない
お菓子コーナーには、同じドリトスでも「ナチュラル」をうたったパッケージの商品が並んでいました。見た目は体に良さそうですが、人工香料や合成着色料、pH調整剤、保存料などが使われており、味そのものは科学的に作られた「ナチュラル風」の味だと動画では紹介されています。アメリカでは「ナチュラル」という言葉に科学的な定義がなく、パッケージが自然に見えれば企業は自由に名乗れるのが実情だそうです。

ホールフーズのオーガニック野菜は農薬を使用している
次に訪れたのは、アメリカでは高級スーパーに分類されるホールフーズ・マーケットです。店内では普通のオレンジが99セントで売られている一方、オーガニックのオレンジは2ドル50セントと、2倍以上の価格差がありました。オーガニックという表示が、大きなマーケティングツールになっていると動画では話されています。
USDAオーガニックのマークが付いていると無農薬だとイメージしがちですが、動画で紹介されていたオーガニック野菜にも農薬は使われていました。オーガニック認証では、天然由来の農薬であれば使用が認められており、天然由来だからといって毒性が低いとは限らないそうです。化学的な安全性よりも「自然っぽいイメージ」が重視されているマーケティングだと説明されています。

オーガニック加工食品に適用される「95%ルール」
店内にはオーガニックのポップコーンも並んでいました。加工食品の場合、原料の95%がオーガニックであれば「オーガニック」と表示でき、残りの5%には通常の食品添加物を使うことができるそうです。香料や乳化剤、pH調整剤、酸化防止剤などが入っていても、オーガニック食品と呼べるのがこの仕組みです。

動画では、オーガニックかつゼロシュガーをうたったコーラも見つかっていました。価格は税込みで2ドル73セントです(2025年12月時点)。成分表示には、水、オーガニックキャラメルカラー、オーガニックフレーバー、オーガニックステビアなどが並んでおり、見ただけでは何が入っているのか分かりにくい内容でした。

日本の食品表示にもある「見せない」仕組み
動画では、ここまで紹介した食品表示のあり方を「見せる闇」、日本の食品表示を「見せない闇」と表現しています。アメリカでは消費者に自然さを見せるマーケティングが行われている一方、日本では成分そのものを消費者に見せなくてよい仕組みになっているという指摘です。
たとえば日本の100%オレンジジュースも、人工香料と天然香料のどちらも「香料」としか表示されず、消費者には中身が分かりません。また、旨味成分である酵母エキスが使われていても、商品には「無添加」と表示できるそうです。カップ麺やコンビニ弁当、スープ、だしの素、ドレッシング、冷凍食品、無添加をうたっただしパックなどに使われることがあると動画では紹介されています。

裏の成分表示を見る習慣をつける
こうした加工食品を生活から完全に排除するのは難しいと動画では話されています。アメリカで生活していると、加工食品なしで過ごすのは考えにくいとのことです。大切なのは、知った上で選び、距離感を持って付き合うことだと説明されています。毎日飲んでいた100%オレンジジュースを週1回に減らす、ゼロシュガーのコーラを炭酸水に置き換える、ナチュラル風スナックの量を減らすといった工夫が紹介されていました。
スーパーやコンビニで商品を選ぶ前に、パッケージ裏の成分表示を見る習慣をつけることも勧められています。香料やアミノ酸、酵母エキス、甘味料、オーガニックという表示が本当かどうかを自分で確認する積み重ねが、添加物を取りすぎない暮らしにつながるということです。
よくある質問
USDAオーガニックの表示があれば農薬は使われていない?
いいえ。USDAオーガニックでも天然由来の農薬は使用が認められており、無農薬を意味するわけではありません。
オーガニックの加工食品に添加物は入っている?
原料の95%がオーガニックであれば、残り5%には通常の食品添加物を使っても「オーガニック」と表示できます。
アメリカの「ナチュラル」表示に基準はある?
動画によると、アメリカでは「ナチュラル」に科学的な定義がなく、企業はパッケージの見た目次第で自由に表示できるそうです。
日本の「無添加」表示は信用できる?
旨味成分である酵母エキスなどが使われていても「無添加」と表示できる場合があり、成分表示を確認する必要があります。
この記事の動画
アメリカのスーパーは嘘だらけ!オーガニックに添加物…高いお金を払っても安全・健康は買えません
オーガニックゼロシュガーコーラを実際に飲んだ瞬間の感想や表情は動画でご覧いただけます。
アメリカ・カリフォルニアでの日常を毎週お届けしています。ほかの動画は パジメのチャンネル からどうぞ。
